私は1年ほど前から蕁麻疹を患っている。
好発部位は肩甲骨のあたりで気が付いたのが夏場だったこともあり、汗疹かなんかだと放置していた。
それが冬場になっても収まらず、慢性的に痒いのでこれは汗疹とかじゃないぞと思いつつもこれと言って困るほどの症状があったわけではないので放置していた。
それが1か月前あたりから肩甲骨付近だけだったものがわき腹や腰のあたりまで水ぶくれの症状が出るようになり、このまま全身に広がるのではという恐怖にかられ皮膚科を受診した。
医師の第一声は
「こりゃひどいねー…」
だった。
なにぶん肩甲骨のあたりが痒いということしか自覚できないので自分では分からないのだ。
医師曰く、肩全体が水ぶくれになっていたようだ。
早速ぶっとい注射1本と1か月分の内服薬をもらった。
薬の効果は絶大で注射後2時間もすると何事もなかったかのように肩の水ぶくれは消え、痒みも失せた。
その後も処方してもらった内服薬を欠かさず飲んでいたことで症状はまったく出ず、薬が無くなることろには自分が蕁麻疹であることも忘れるほどであった。
だが先週の水曜日、内服薬が切れた。
医師には治療は長期になると言われていたので「また薬貰いにいかなきゃなー」
などと考えていたら
金曜日にはすっかり元通り。肩には前と変わらない痒みと水ぶくれが現れた。
薬の力と言うものは偉大だ。
私は蕁麻疹が治ったのではなくただ薬の力で症状が抑えられていただけだったのだ。
これはいよいよ病院に行かなければと思ったがその時は金曜の夕方。土曜日は朝起きれないとして月曜日に病院に行くしかない。
という考えはとても甘かったようだ。
土曜の正午頃起床した私は4時間ほどは普通に過ごしていた。
異変を感じたのは夕方の5時頃だったと思う。
左顎のあたりが何か違和感。
触ってみると頬の内側が腫れている。
薬が切れて蕁麻疹がぶり返していた私はすぐにこれが蕁麻疹によるものだと分かった。
肩だけだったものがわき腹や腰に飛び火した経緯があるので顔にまで広がってきたのかー程度に考えていたら顎の腫れは唇にまで飛び火した。
腫れるわ腫れるわ…
唇に骨はないが骨折でもしたのかという腫れ具合だった。
ちなみにその時の実際の唇がこちら。

グロイ…そして痛々しいが全然痛くはないのである。
ただ距離感が違うので食事の時は若干苦労した。
分かるだろうか。食べ物を箸で口に運ぶわけだがあともう少しで口だと思っているところに唇があるのだ。
したがってみそ汁の具などを食べようとすると唇に具が当たって熱っ!となるのである。
蕁麻疹の特徴として夕方ごろから症状が出始め、明け方には落ち着くというものがある。
特徴通り翌朝には腫れはほとんど引いており、一見分からないくらいまで回復した。
だがまた夕方にこんな事態になってはたまらないので今日は予定通り?皮膚科に行ってきた。
この写真を先生に見せたところ当然驚かれ、薬を増やすかという話にもなったのだが薬を飲んでいる間は症状が全くなかったこと。薬が切れてから症状が出たことをも鑑み、薬の量は現状維持ということになった。
だが改めて治療には時間がかかることを念を押され、次は薬が切れる前に受診するようにと釘も刺された。
診察後は前回と同じようにぶっとい注射と同じ薬を渡されたのだがやはり薬はすごい。
注射だけではまだ手や首に多少の水ぶくれが残っていたが、夕方に薬を飲むとすっかり症状は治まってしまった。
唇もこの通りである。

こんなのは薬で症状をただ抑えているだけで何の解決にもならないじゃないか!と言われてしまいそうだが蕁麻疹の70%は原因が特定できないそうだ。
それでも根気よく対処療法を続けていればほとんどの場合は徐々に症状が改善し、薬の量を減らしていき、最終的には薬を止められる人がほとんどだとのこと。
薬で抑えつけて抑えきれなくなったら更に強い薬を使い、それでも抑えられなくなって更に強い薬…
といったような最悪の循環に陥るケースは稀のようだ。
薬の飲み忘れに注意し、気長に治療に取り組みたい。