Twitterから流れてくる数々のジオラマ作品にすっかり魅せられジオラマに興味津々になってしまった私だが自分には難しそうだと手を出せずにいた。
ただでさえ今はガンプラを勉強中なのにそこに加えてジオラマを始めるのは現実的ではない。
そう思って我慢していたのだがつい先日ついに我慢できなくなって本を買ってしまった。

すぐに興味を持って我慢できずに手を出してしまうのは私の悪い癖である。
さて、難易度が高そうなジオラマであるが、この本で最初に紹介されているのはペットボトルキャップで作る超ミニミニサイズのジオラマだ。

本格的なジオラマはともかく、これなら始められそうである。
ジオラマはまずは材料集めである。
ガンプラのように組み立てたい機体を注文すれば一式のパーツが揃ってくるわけではなく、必要だと思われるパーツを自分で集めなければならない。
幸い、必要な道具はガンプラと被るところが多く、あまり購入することなく集めることが出来た。
早速ペットボトルキャップを使って超ミニミニサイズのジオラマを作っていく。

まずはジオラママットである。

これは化学繊維で芝生を表現したマットだ。
これを土台に敷くことで芝生を表現できる。

裏側はこのように紙で出来ていて、非常に薄い。
カッターやハサミで簡単に切り出せるので使い勝手が良い。
今回はペットボトルキャップの上にジオラマを作るのでこのジオラママットを円形にカットする。

使うのはこのサークルカッター。

かっこいい名前だがその実態はコンパスに鉛筆の代わりにカッターを付けただけである。
シンプルであるがこれを使うことでジオラママットを綺麗に円形にカットすることが出来る。

ペットボトルキャップの直径は3cmらしいので1.5cmに合わせ、ジオラママットをカットする。

切り出したいポイントに針をぶっ刺し、コンパスで円を描くようにカッターで切っていく。
ノートより少し固いな程度の抵抗なので簡単に切れるはずだ。

切り出すことに成功した。すごく簡単である。

続いては切り出したジオラママットをペットボトルキャップに貼り付け、下地を作る。
接着にはこのクラフトボンドを使用する。
見た目は少しサラサラした木工用ボンドと言った感じなのだが木工用ボンドより硬化性がなく、ジェルのような固まり方をするので人形などの不安定な物の接着に向いているらしい。
一度使ってみた感じでは木工用ボンドでいい気もするが先端が非常に尖っているので少量のボンドを出すことが出来る。
ジオラマはボンドを少量塗りたい場面が多そうなので先端が尖っている分、こちらのクラフトボンドを使うのが良さそうだ。

全体にまんべんなくボンドを塗れと書いてあったのでまんべんなく塗ったがこうしてみるとちょっと塗りすぎたかもしれない。

ボンドが乾いてしまわないうちにカットしたジオラママットを乗せる。
後はここに人形を乗せれば完成なのだが……

本当は入門書に載っていたこのゴルフをする風景を作りたかったのだが、このゴルフをする人形セットが4000円と非常に高額だったため、何か別の情景を作ろうと考えた。

Amazonや楽天でHOサイズの人形を漁っていたらこの牧場セットの人形が非常に安かったので購入。
芝生はグリーンから牧場に変更である。
いろいろな人形があるのでどのような風景にするか少し迷って搾乳風景を作ろうと思った。
ガンプラのように完成形が決まっていないのがジオラマの難しいところであり、魅力なのかもしれない。

まず、人形を芝生に立たせるべく足裏にボンドを塗ろうとするのだが…

人形がとても小さいので適量を塗るのに苦労した。
普通の木工用ボンドではさらに難しいだろう。
アリを潰さないように持つように軽く押して、ほんの少しのボンドを出すように工夫する。

何とか適量のボンドを足裏に塗ることが出来た。

今度は人形が立つ芝生の上にも少量のボンドを塗る。
挟み撃ち作戦である。
当然塗ったばかりの時はまったく接着力がないのである程度の接着力が生まれるまで人形を手で支えてやる必要がある。
雑に扱うと人形が斜めに立ってしまう可能性があったのでなるべく自然な姿勢を意識して接着に努めた。

3分も抑えていたら多少揺らしても倒れないくらいに接着した。
だがまだ接着は非常に弱いので慎重に扱う。

同じように乳牛を接着して完成である。
牛は四足歩行なので人よりも接着は遥かに楽であった。

ペットボトルキャップの上に作った小さなジオラマ。
言ってしまえば紙を円形に切ってその上に人形をのっけただけのことであるのだが非常に面白い。
最初は入門書にあるゴルファーをそのままそっくり真似て作ろうと思ったが予算の都合で牧場に変更したわけだが、結果自分のオリジナルのジオラマを作ることが出来た。
世界に一つだけのジオラマである。
ガンプラとは違い、どこに何を配置するかは作者の自由なので同じパーツを使ってもまったく違う情景、ストーリーを作ることが出来る。

また、同じ作品でも撮影する構図を変えることでかなり印象が変化するのも面白い。
ペットボトルキャップに乗ったこの小さな情景をつい何枚も撮影してしまった。
ジオラマ、想像以上に面白い。
規模を大きくしてショーケースのようなサイズのジオラマ作ったら一体どんなにワクワクすることだろうか…
人形が高いのが少し気になるが……。