カメラをたしなまれている方には大変恥ずかしいのだが、私は今の今まで露出補正というものを知らなかった。


同じものを撮るにしても明るく撮るだけで印象が大きく変わる。したがってライティングは重要だなどと偉そうに語っていたが、この露出補正を使えば光を足してやらなくても写真を明るく見せることが出来る。
というかもうこれだけでいいんじゃないかと思えるような便利機能である。
今回はそんな露出補正について学んだので説明していきたい。
カメラにはあらかじめ「適切であろう明るさ」が設定されている。
そしてその適切であろう明るさにするために取り込む光の量を調整してくれている。
これを「露出」という。
最近のカメラはこの露出が大変優れているので写真をよく撮るという方は実感できると思うが薄暗い部屋などでフラッシュをたかずに撮影しても明るく撮れることがある。
これはカメラが適切な露出を計算し、シャッタースピード、絞り値、ISO感度を調整してくれているからに他ならない。
だが、これは飽くまでカメラが「適切であろう明るさ」であるため、必ずしも撮影者にとって都合のいい明るさであるとは限らない。
そんな時に撮影者にとって都合のいい明るさに調整するのが露出補正だ。

これは普通に撮ったスイカの写真だ。このままでも十分おいしそうには撮れているのだが…

どうだろう、みずみずしさが増してよりおいしく見えないだろうか。
このように明るい写真にするためにはライティングを駆使して明るい状況で撮影しなければならないと思っていたのだがこの写真は部屋の照明だけで撮影している。
やったのは露出補正を+1しただけである。

こちらは果肉をアップにした。これはこれで美味しそうだが…

やはりこちらのほうがみずみずしくより美味しそうに見える。

逆に赤ワインのような大人の雰囲気を出したいものの場合は露出補正をプラスにすると安っぽく写ってしまう場合がある。

このような場合はマイナス補正を入れることで大人の雰囲気を出したほうが良いだろう。
私の腕では大人の雰囲気とまではいかないことが残念ではあるがマイナス補正をかけたほうがこの場合は良いということは理解してもらえるだろう。

だが赤ワインだから、大人の雰囲気だからとただただマイナス補正をかけるとこんな感じになる。
これは恐らく光の当て方が悪い。グラスに反射した光がメインになってしまい、肝心の赤ワインは黒ワインだ。
このような場合は光の当て方を変えるか、プラス補正したほうが赤ワインの赤が伝わって良いだろう。
以上が今回学んだ露出補正である。
正直便利すぎるのでライティングなどどうでもよいのではと思えてくる。
もちろん、そんなことはないのであろうがもし写真を本格的に撮りたいと考えるならまず最初に露出補正を覚えることが手っ取り早いだろう。
私は一眼レフしか持っていないがミラーレス、コンパクトカメラはもちろん、スマホにも搭載されている機能らしい。
自身のスマホの名前と露出補正で検索すれば使い方が出てくるはずだ。
そもそもスマホの場合は加工アプリが沢山あるのでわざわざ補正して撮る必要もないかもしれないが……
唯一のデメリットは切り替えが面倒な点である。
私のカメラではワンタッチで補正の切り替えが出来ないので露出補正を変えるのに4,5回ボタン操作をする必要がある。
下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる理論でバシャバシャ撮りまくっていた私にとって、一回一回露出補正を変えて撮影するのは結構骨が折れた。
だが面倒な思いをしてでも必ず使っていきたい。それほどまでにこの露出補正という機能は便利である。