あなたは下地塗りをご存じだろうか。
パーツに塗装する際、パーツの色が黒っぽい色だと塗装してもパーツの色に負けてしまい、黒ずんで綺麗に発色しないことがある。
それを防ぐために最初に白を下地として塗り、その上から本来の色で塗装するという手法である。

前回塗装したビームライフルはパーツの色が黒いので下地に白を塗ってから赤を塗装している。
だが私は塗装初心者なのでこの下地も教本に言われるがままに行ったに過ぎない。
そんな検証も兼ね(本当は省きたかっただけ)今回は下地を塗らずに塗装してみた。
その結果がこちらである。

なんとも汚い限りである。
これは4回ほど重ね塗りしているがどうしても色むらが取れない。

塗料の乗りが悪いというのか黒いところに何度マーカーを押し当てても下に流れてしまうといった感じだ。
これまた何回やっても状況は改善しそうにないのでまた塗装を落として塗り直しを行うことにした。

そこで前回紹介したこのうすめ液。塗料が面白いように取れる。
「アルコールとは違うのだよ!」と言わんばかりの優れもので前回の記事でも絶賛したのだが、

アルコールでもあっさり落ちてしまった
消毒用アルコールをしみ込ませた綿棒でごしごし擦るだけであら不思議。
うすめ液を使った時と同等の効果が得られる。
というより強烈なシンナー臭がない分、アルコールの方が優秀と言える。
スミ入れの修正から塗装落としまで大活躍の手ピカスプレーであった。

早速下地を塗る。
今回は塗装部位が突起しているせいか下地もすこぶる乗りが悪い。
この写真もすでに3回ほど上塗りしている。

十分な下地塗りが出来たらその上から本来の色である黄色を塗る。
やはり下地があると塗料の乗りがいい。
直接塗ると塗料が全部流れてしまって上のほうが黒くなってしまう感じがあったが、下地を塗っていると下地が滑り止めの役割を果たしているのか、塗料が流れてしまうような感覚がない。
それでも一発では綺麗には濡れず、これも2回ほど上塗りした。
こうやって比べてみると下地ありのほうがはっきりと発色しているのがわかる。
ただこのままでは汚いので周りの塗料を爪楊枝で削るのだが…
はっきり言って爪楊枝は太すぎる
ライフルの塗装の時にも使ったが先端が太すぎるので削りたくないところまで削ってしまうのだ。
そこで使うのがこのケガキ針だ。

本来はスジ掘りなどに使用する道具だがきわどい塗料を削り落としたい時に便利なことに気が付いた。

先端を比較するとこんなに違う。おそらくアイスピックなどよりも鋭い。普通に凶器である。
先端にうっすらピンク色になっているのは前回そぎ落とした塗料である。

このケヤキ針を使って塗りすぎてしまった余計な塗料を削り落とす。
ポイントはケヤキ針を横にして使う点だ。
本来はパーツに傷をつけるための道具なので縦にしてがりがり削るとパーツごと削ってしまうので注意。

しこしこと作業すること15分。余計な塗料を削り落とせた。

拡大してみるとまだまだ荒が目立つがはじめての塗装である。
今回はこれでよしとすることにする。
さて、次は……