
「あれ」とは階調の反転である。
ピクセルに割り当てられた色を反転させるだけの簡単な操作であるが画像を劇的に変化させることが出来、インパクトもあるためよく使われる。
今回はPhotoshopを使って階調の反転をする方法を紹介したいと思う。
Photoshopで階調の反転をする

まず反転させたい画像をPhotoshopに取り込んだら上のメニューバーから
レイヤー → 新規調整レイヤー → 階調の反転
と選択する。

すると新規レイヤーの作成ウィンドウが現れるのでOKを押す。
通常、レイヤーは作成すると詳細設定が出来るので場合によっては名前を変更して分かりやすく管理することが重要だが、階調の反転は反転してしまえば終わりなのでレイヤーパネルは表示されない。
従って、名前を変更しても意味がないのでそのままOKボタンを押そう。

たったこれだけでバラエティ番組などでよく使われる反転画像を作ることが出来る。
もし、後々に反転を解除したい場合は

上のメニューバーからウィンドウを選び、その中のレイヤーをクリックすると

現在適用しているレイヤーの一覧が表示されるので

階調の反転のこの目のマークをクリックする。

すると階調の反転レイヤーについていた目のマークが無くなり、画像の反転もなくなる。
もう一度クリックすれば再び目のマークが現れ、簡単に反転させることが出来る。

また階調の反転レイヤーのところにカーソルを合わせて右クリック、そこからレイヤーの削除をクリックすることでも画像をもとに戻すことも出来る。
階調の反転の使い方
階調の反転は簡単な割にインパクトがあるのでテレビ以外、ブログなどでもよく使われる。
ただ画像を大きく変えることに加え、画像の持つ性質も大きく変えてしまうので使い方を間違えると読者に誤った印象を与える可能性があるので使い方には注意が必要だ。
ここでは階調の反転の基本的な使い方について説明する。
状況の一変を表現したい時

幸せそうなカップル。
誰もがうらやむセレブリティーがその生活が一変!
などと急激なネガティブの状況変化を表現したい時に階調の反転は便利である。

同じ写真、同じ表情で笑っているカップルだがこの画像からポジティブな印象を受ける人間は皆無であろう。
別の画像を使ってどのように破局したのかなど丁寧に説明するのも手だがたったこれだけの加工でここまでわかりやすく破局を表現できる手法もないだろう。
別な画像を用意する手間もないので手っ取り早く、インパクトも十分で非常に便利である。
事態を強調したい時

こちらは夏バテのイメージとして使用した画像だ。
扇風機もありやる気の無さが表現されている良い写真だ。
だがこれも階調の反転を行えば…

とても夏バテどころの騒ぎではなくなってしまった。
やる気が出ないやだらけているというのではなく倒れている、力尽きているといった印象になる。

心筋梗塞のイメージに使った画像だがこの画像だけ見ればただ単に胸が苦しいだけにも見えるしショックなことがあっただけのようにも見える。

だが反転すればまさに今この瞬間、危機的な状況にあるということがよく伝わる。
このように階調の反転は事態を強調したい時に大変便利である。
乱用と使用意図には注意

反対に意味なく画像を反転させたり、乱用したりするのはおすすめしない。
明確な表現意図がないままに階調を反転させてしまうとそれによって本来伝えたいイメージが誤解されてしまったり、表現が大げさと捉えられ、くどく感じてしまう人もいるだろう。
とんかつがいくら好きでも大皿にピラミッドのようにとんかつを積み上げられてはそれを見ただけで食欲も失せるというものだ。
ガツンとインパクトの強い表現は多用せず、ここぞという時に使うのがいいだろう。
また反転させることでこういう印象を与えたいという明確な意図をもって使用することで変な誤解を与えることを避けることも出来る。
簡単にできるからこそついつい安易に使ってしまいそうになるがこれらのことを十分に理解して使わないと効果を発揮しないことを理解してい欲しい。
- photoshopを使えば階調の反転は簡単にできる
- 状況の一変する様を表現するのに便利である
- 事態をより深刻に、より強調して伝えるのに便利である
- 使いすぎ、使い方によっては伝えたいイメージを誤解される