初心者が上手にガンプラを作るためにはまずニッパーの使い方を覚えなければならない。
ガンプラには塗装を始め、スミ入れ、スジボリ、合わせ目けしなど数多くの技術が存在し、それを行うための道具が存在するがニッパー二本だけでも丁寧に作ることを心掛ければかなり完成度の高いガンプラが出来上がる。
したがって初心者にはまずニッパー二本の使い方を覚えてほしい。
ニッパーを使い、丁寧なゲートからの切り離しを意識するだけでかなりクオリティーが上がることを実感してもらえるだろう。
さて、そんな基礎中の基礎、ニッパーの使い方を覚えたら次に覚えたいのがデザインナイフを使ったゲート処理である。
このデザインナイフのゲート処理をマスターすることでさらにもう一段レベルアップできるのでぜひ覚えてほしい。
デザインナイフとは

デザインナイフはプラモデル用に作られたカッターナイフだ。
プラスチックを切ることに特化しており、一般的なカッターナイフと使い比べてみると分かるが切れ味が圧倒的に違う。
その代わり、切れ味が落ちるのも早く、すぐに切れなくなってしまうのでデザインナイフの刃は消耗品だ。
貧乏根性を出して切れなくなった刃を頑張って使っているとそのうち手を切ることになる。
根っからの貧乏人である私にとってこの手の負傷が刃交換のサインだったりする。
デザインナイフの使い方

デザインナイフはすぐ切れ味が悪くなってしまうので刃を変えることを前提に作られている。
上部の金色の部分が回せるようになっていて、右に回すとネジが緩み、刃が取り外せるようになっている。

ここが刃の挿入口である。古い刃を外したらここに新しい刃を挿入し、金色の部分を今度は左に回すことでねじを締め、刃を固定する。

デザインナイフはそれ単体での購入もできるが前述したように、すぐ切れ味が悪くなってしまうので替え刃とセットになったものを買うと良い。

付属されている替え刃入れは新品の替え刃の隣に使用済みの替え刃を入れるスペースがあるため、刃物を安全に処理することが出来るようになっている。
デザインナイフでゲート処理をする

ニッパーのみでゲート処理を行うとこのように切断部分が白く濁ってしまうことがある。
これはプラスチックに不規則な力が加わった時に起こる現象でランナーの接続部分がみなこのようになっていると完成した時にやはり目立ってしまう。
デザインナイフを使って綺麗にゲートを処理する
この現象を予防するにはニッパーで大まかなゲート処理を済ませた後、仕上げをデザインナイフで行うことで予防することが出来る。

具体的にはゲート処理をする際、このように少し(1mmほど)ゲートを残しておく。
プラスチックが白く変色してしまうのは力が加わる切断面なのでこのようにほんの少し余裕を持って切断することでゲート部分の変色を防ぐことが出来る。

わずかに残したゲート部分はデザインナイフを使いそぎ落とすように削っていく。
根元に刃を当て、一気に切断することも出来るが、デザインナイフの切れ味が落ちているとニッパーでゲート処理を行った時の二の舞になりかねない。
また、勢い余ってパーツ部分まで削り取ってしまう場合もあるので彫刻刀で削るような感覚で行うと綺麗に出来るだろう。

こちらがデザインナイフでゲート処理を行ったゲート部分である。
よーく見ないとほとんどどこにゲート部分があったのか分からないほど目立たなくなった。
これがデザインナイフを使ったゲート処理の威力である。
デザインナイフを使ったゲート処理まとめ

手間暇をかけることで素人でも美味しい料理を作ることが出来る
これはいつぞやのホテルオークラの料理長の言葉であるがガンプラ制作にもまったく同じことが言える。
ニッパーを使ったランナーからの切り離し
そしてデザインナイフを使ったゲート処理。
これらに特別な技術は必要なく、求められるのはただただ丁寧な作業だ。
私のような不器用な人間、初心者であっても丁寧に作ることでクオリティーの高いガンプラを完成させることが出来るのである。