
先日Hi-νガンダムの素組みを完成させたわけだが今回はこれにマーキングシールを貼っていこうと思う。
マーキングシールは通常のシールと違い、透明なフィルムに印刷されたシールだ。
目のシールのような決定的な印象の変化は起こらないが、マークや数字といった情報が増えることでなんとなくリアリティが増す。
準備するもの

まず準備するものだが買わなければならないのはピンセットくらいだろうか。
写真に写る綿棒はプラモデル用のものであるが、少なくともマーキングシールを貼るにあたっては普通の綿棒で構わない。
ピンセットも通常のピンセットでも代用可能だが、挟む部分が滑らかになっているので対象物を傷つけずに済む。
今回のマーキングシールはフィルムなので通常のピンセットで強く挟むと傷がついてしまう。
出来ればプラモデル用のピンセットを用意しよう。
右端に写る銀皿は塗料を混ぜる際に使うものだが今回使うのは水なので容器は何でも構わない。
マーキングシールの貼り方
プラモデルのシールは非常にデリケートなのだが、マーキングシールはさらにデリケートだ。
まず透明であることと、素材が非常に繊細なので一回貼り間違えるとだいたい、埃がついたり、傷がついたりしてしまって汚くなってしまう。
ポイントは一発で貼ることに全力を尽くすこと。
そして傷つけないようにピンセットを使うことだ。

通常、シールを台紙から剥がすときは指を使ってめくるように剥がすと思う。
だがガンプラのマーキングシールはすごくぴっちりと台紙に貼り付けられているので指で剥がすのは難しい。
無理に台紙を折り曲げて剥がそうとすると、隣のシールも台紙と一緒に曲がってしまい、後で使うときに傷がついていたりする。
それを防止するためにも必要な部分を台紙ごと切り取る。
組み立てるときランナーを大きく切り取って2回に分けてパーツを切り出すのと同じ要領である。

そしてマーキングシールはペラペラの薄いフィルムであることから貼り直しがきかないと思ったほうがいい。
一回でも剥がすとゴミや埃などを貼り付けて汚くなるし、粘着力も強くないのですぐ剥がれるようになってしまう。
スマホの保護フィルムを貼るような緊張感で臨んでもらいたい。
このように説明書で貼る位置を入念にチェックし、一発で決めよう。

貼るシールが大きい場合は下地に水滴を数滴垂らすのが有効だ。
スマホの保護フィルムを貼ろうとしたときに気泡が入ってしまってすごく残念な気持ちになってしまった経験がある人は少なくないだろう。
水滴の上からシールを貼るとまず気泡が入りにくく、仕上がりがキレイになりやすい。
さらに、接着面とすぐに貼りつかないので多少ずれて貼ってしまっても微調整が効く。
水の上からやって本当に接着するのかと不安だったが接着にはまったく影響がなかった。
綺麗に貼れるのでぜひ実践してほしい。
なおスマホの保護フィルムに応用が利くかは知らないのでやるなら自己責任でお願いする。

準備が出来たら台紙から慎重にマーキングシールを剥がし、対象に貼り付ける。
水滴を付けている場合はピンセットで位置を微調整する。
位置が決まったら綿棒で上からやさしく押し、間にある水を外に押し出すと同時に出てきた水を綿棒でふき取る。

爪楊枝で貼る場合も基本的には同じである。
正しい位置にピンセットを使ってマーキングシールを乗せる。注意しないとシールが貼りついてしまうのでやさしく乗せよう。
位置が決まったら爪楊枝で軽く押し付けながらシールを貼り付けていく。
強く押すとシールが傷つくのでやさしく押してほしい。

綺麗に貼りつけることが出来た。
至近距離で見るとシールが貼ってあるという感じだが、遠目で見ればマークだけが視認され、非常に自然な感じになる。
マーキングシールの素晴らしさはシール感が出ないところである。

同じ要領で説明書通りにすべての個所にマーキングシールを貼る。
大きいシールは緊張したが、ピンセットを使っているせいか小さいマーキングシールは普通のシールより貼りやすかった。
なお、接着に水を使うのは大きいシールを貼る時に限定するのが賢明だ。
小さいシールを貼るのにいちいち水を使うと、水の量が多すぎてシールが水没してしまったり、乾かないうちに触れてしまってシールがずれてしまうなどの危険がある。

すべてのマーキングシールを貼り終えたのがこちらである。

劇的に印象が変わるわけではないがマークや数字といった目に入る情報が増えることでなんとなくリアリティが増すというのがわかっていただけただろうか。
ただシールを貼る前のほうが仁王立ちという感じでかっこよく見えるのに対し、シールを貼ったほうは若干仰け反ってしまったせいかなんとなくひ弱に見える。
シールうんぬんよりポージングと撮り方のほうが重要かもしれない。


マーキングシールの貼り方まとめ
通常シールは貼ったところがはっきりとわかってしまうがマーキングシールはこのように貼ったところがわかりにくく、自然にペイントされているように見える。

ただあくまでシールなのでめちゃくちゃアップで見るとしっかりシール感が出てしまう。
私の貼り方が甘いせいもあるがこれはどんな手練れが貼ろうともある程度はどうしようもない。
この問題を解決したウォータースライドデカールというものもあるのだがそれは難易度も一気に上がるので別の機会に紹介する。

シール貼りは個人的には難易度が高い。
そのためシール貼りは今まで避けてきたがうまく貼れるとこのように普通の素組みとは一味違った出来栄えとなる。
失敗しても剥がせばいいだけなので私のように敬遠していた方は是非チャレンジしてほしい。
慣れると結構簡単である。