トヨタ系の総合商社。
トヨタ自動車が大株主であるだけに利益の7割が自動車関連が占める。
アフリカに強み。
ファンダメンタル分析
近況
アフリカでの利益が着実増。
トヨタ系の中古車販売は21年まで7ヵ国に30ヵ国に拡大予定。
金属関係の販売伸び悩むが食料関係が堅調。
最高利益更新中。
PER・PBR
株価を1株当たりの純利益で割ったPERは安値平均が7.9倍なのに対し、20年3月の予想PERは8.0倍、21年3月予想は7.8倍と安値平均並みの低水準。
株価を1株当たりの純資産で割ったPBRは0.94倍と、安値の目安とされる1倍を割り込んでいる。
PER、PBR両面で見て割安と言える。
キャッシュフロー
- 営業キャッシュフロー 2107億円 (前期)2150億円
- 投資キャッシュフロー -1357億円 (前期)-924億円
- 財務キャッシュフロー -249億円 (前期)-1287億円
設備投資への積極投資が伺える。
営業キャッシュフローも潤沢で設備投資と財務の返済をこなしている。
業績推移
売上高、経常利益は波があるが当期利益は17年3月より順調だ。
商社は販売範囲が広いのでコロナの影響をどれくらい受けるか不安があるが、今のところは順調そうだ。
いずれにせよPERですでに割安なので赤字転落になるような劇的な下方修正がなされない限りは買って損はない銘柄と言える。
配当関連
4月18日時点での予想配当利回りは4.17%
コロナショックによって大きく株価が値下がりしているので配当が据え置きであればかなりの利回りになる。
ただ業績への影響が未知数なので減配の可能性もあり、数字は飽くまでコロナの影響が限定的であった場合であるということを留意しておく必要がある。
株主優待は出していない。
テクニカル分析
コロナショックで下落が続いていたが2000円が意識され下げ止まった。
ここが底として機能するかがポイントとなる。
ファンダメンタルからここが底だと判断できれば何度も値が意識されたネックラインを目安にトレード出来る。
だが下げが継続するとすれば今揉んでいる25日移動平均線、またはボリンジャーバンドの+2σをあたりで下げに転じ、安値を更新する下落に転じていくことになる。
まずは2000円の安値が底として機能するかどうかをしっかりと見極めよう。
【8015】豊田通商の総評
今まで紹介してきた銘柄と比べると業績が少し安定性に欠けるのでおすすめ度は高くない。
ただ大株主がトヨタ自動車dであるという安心感。
配当利回りも4%超えと長期投資向きの銘柄であることは間違いない。
コロナの影響がどの程度に及ぶかが未知数であることが不安であるが、コロナ前からPER・PBR両面で割安だったのでリスクとしてはそれほど高くない。
2000円が強く意識されている今に買って、もし2000円を割り込んでさらに下げるようならそのタイミングで買い増しをしていくのが望ましい。
高い利回りを活かして長期の視点で運用していこう。
- トヨタ系の総合商社、自動車関連とアフリカに強み
- PER・PBR共に割安
- 売上高、経常利益に不安は残るが当期利益は堅調増
- 予想配当利回りは4.17%(4月18日現在)
- 株主優待はなし
- テクニカル的に下げ止まるか上昇開始するかの節目
- 長期の視点で運用することが重要